錦織圭がフェデラーをストレートで破る大金星

錦織圭

ATPファイナルズ2018に出場する錦織圭の初戦の対戦相手は、
世界ランキング3位のロジャー・フェデラー。

錦織圭にとって憧れの選手であるロジャー・フェデラーは、
四大大会で20勝もしていて、ここまでの対戦成績は2勝7敗で、
錦織圭にとってはちょっと分が悪い相手と言えます。

そんな一筋縄ではいかない相手にこの日の錦織圭は絶好調で、
なんとロジャー・フェデラーをストレートで破る大金星を上げるのです。

直近の2戦でも連敗していて錦織圭が不利の予想が多い中、
なぜ、ロジャー・フェデラーに勝つことができたんでしょうか。

攻めのセカンドサーブで強烈リターンを封じることに成功

どの試合でも言えることだけど、やはり自分のサービスゲームの時は有利です。

逆に言えば、相手のサービスゲームを取る、つまりブレークすることができれば、
試合の流れを自分の方に引き寄せることができるというわけです。

そこで、この日の錦織圭とロジャー・フェデラーの試合における
両者のサーブのポイントを取った割合を確認してみることに。

すると、ファーストサーブは両者とも78%と同じ数字でしたが、
注目すべきは、セカンドサーブの数字です。

ロジャー・フェデラーは54%だったのに対して錦織圭は63%。

これは、錦織圭の方がセカンドサーブで攻めていた証拠と言えます。

通常、ファーストサーブは一度ミスしてももう一度打てるので、
強くてラインギリギリの攻めのサーブを打つことができます。

一方、一度ミスをした後のセカンドサーブはミスをできないので、
どちらかと言えば、ミスをしないようにスピードを少し落として
真ん中あたりを狙うという選手が多いと思います。

ところが、この日の錦織圭は、サイドライン奥ギリギリを狙って打っていて、
フェデラーお得意の強烈なリターンからの速い展開を封じることに成功したんです。

試合の流れを変える最高のダウンザラインが炸裂

そして、この日の錦織圭は最近では見られない粘り腰を見せてみました。

中でも、最も目を引いたのが第1セットの終盤に見せた一打。

ここでポイントを取られると第1セットを失う場面。

錦織圭がサービスゲームで放ったアドサイドからのサーブは、
サイドラインいっぱいに決まるも、瞬時に反応したロジャー・フェデラーは、
回り込んで逆に強烈なリターンを同じくサイドライン際に返してきます。

それを錦織圭は体勢を崩しながら腕を目一杯に伸ばして食らいつき、
片手のバックハンドで相手コートにボールを打ち返したんです。

しかも、そのボールはサイドラインを真っ直ぐ飛んでいき
ラインの上に決まる最高のダウンザラインになりました。

何度映像を見返してもこのスーパーショットは鳥肌が立ちます。

このショットで錦織圭は試合の流れをグッと引き寄せたと思います。

フェデラーがらしからぬミスを連発

第1セットのスーパーショットなどこの日は錦織圭の粘りが目立ちましたが、
それ以上に目立ったのがロジャー・フェデラーのミスでした。

正直言って、両選手の調子はあまりよいとは言えなかったと思います。

それは、アンフォーストエラーやウィナーの数字に現れていたからです。

アンフォーストエラーは自分のミスショットなどによるミスで、
この日のロジャー・フェデラーは、34本を数えるまでになったいました。

彼の実力から考えてここまでのミスは珍しいと言えます。

今年はいい結果をたくさん出していただけに考えられない数字でしょう。

一方、錦織圭のウィナーの数字もたったの6本しかなかったんです。

相手のラケットに当たることなく自分がポイントを取ることで、
しっかりラリーを返されていたことがわかります。

でも、錦織圭はウィナーを取れなかっただけであって、
アンフォーストエラーの数はロジャー・フェデラーの方が多く、
このミスの多さも勝敗を分けた一つの要因だったでしょう。

しかし、ロジャー・フェデラーのミスを誘ったたのは、
この試合での錦織圭の戦いぶりにもありました。

随所で見られた工夫した戦い方が相手を翻弄させた

実は、錦織圭は最近の試合とは戦い方を少し変えてきた感じだったため、
ロジャー・フェデラーはいつもと違うやり方に戸惑っていたようでした。

ロジャー・フェデラー自身は速いラリーが得意の展開でしたが、
サーフィスが遅いこともありラリーも落ち着いていました。

しかし、ラリーが落ち着いた感じに見えたのは、
ただサーフィスが遅かっただけでななかったんです。

ラリーを見ていると、錦織圭はボールのバウンドが高くなるように、
意識してボールの軌道を高くバウンドするようにしていた感じに見えました。

ボールが高くバウンドすれば、相手のリターンも遅くなるので、
その結果、ラリーも遅くなって落ち着いた感じになってしまいます。

錦織圭はロジャー・フェデラー得意の速い展開に持ち込まないために、
わざと狙って高いバウンドを打っていたんじゃないでしょうか。

いつもの錦織圭ならきっと速いラリーに応戦していたはずです。

おそらく、ロジャー・フェデラーのアンフォーストエラーが多くなったのは、
この錦織圭のいつもと違う戦いぶりの違うに戸惑ったから起きたと思います。

遅い展開に内心少しイライラしていたかもしれませんね。

試合はそのまま流れを引き寄せた錦織圭が7-6、6-3のストレートで勝利。

この随所で見られた工夫した戦い方がロジャー・フェデラーを翻弄し、
錦織圭が勝利を手繰り寄せることに成功したんじゃないでしょうか。

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